柔らかくなってしまったゴボウを復活させるにはどうすればいいのでしょうか。
保存していたゴボウが柔らかくなる、あえて表現するなら「シナシナ」「フニャフニャ」のような状態になってしまうことがあります。
それでも食べることはできますし、例えば「お弁当のための間に合わせだから……」という場合はゴボウの味や食感にはそれほどこだわらないかもしれません。
ただ、適切な方法を取ることによって、ゴボウの食感をある程度よみがえらせることができます。
「ゴボウがフニャフニャになっている」とはどのような状態?
ゴボウを保存していて水分が抜けると、フニャフニャと柔らかくなってしまう可能性があります。
ただ、単に水分が抜けているだけであれば、問題なく食べることができます。
冷凍によって柔らかく、フニャフニャになることもある
ゴボウを冷凍保存すると柔らかくなってしまう可能性があります。
ゴボウに含まれていた水が凍り、結晶になり、解凍時に溶け出すことで、ゴボウから水分が抜けてフニャフニャになってしまうのです。
すると食感が落ちて筋っぽくなってしまう場合があります。
しなしなで腐っていれば捨てましょう
水分が抜けて柔らかくなったり筋っぽくなったりしているだけであれば問題なく食べることができます。
しかし腐ってしまった影響で柔らかくなるケースもあります。
この場合、どのようにしても食べることはできませんから捨てるしかありません。
腐敗したゴボウからは異臭がすることが多いです。
ただ、ゴボウが腐敗しているかどうかを正確に見極めることは困難ですから、「腐っているのかどうか判断しにくい」のであれば大事を取って捨てることをおすすめします。
食べ物を粗末にするのは好ましいことではありませんが、そのレベルのゴボウであればたとえ腐っていなかったとしても美味しくない可能性が高いです。
フニャフニャになったゴボウを復活させる方法
水分が抜けてフニャフニャになってしまったゴボウを復活させる方法を紹介していきます。
※あくまで水分が少し抜けた程度のゴボウにしか使えない方法です。水分がほとんど抜けてカラカラに乾燥したり、腐ったりしているゴボウをよみがえらせることはできません。
- ごぼうを水に入れておく
タッパーなどに水を入れて、そこにゴボウ全体をつけておけば、ゴボウが水分を吸収してかたくなりますし、太さも復活します。
ただ、だいたい2日ほど水に入れておく必要がありますから意外と面倒です。
また、よみがえったゴボウはすぐに食べましょう。しばらく置いてしまうと再び水分が抜けてフニャフニャになってしまうからです。
- 切り口だけ水に入れる
水を入れた計量カップなどにゴボウを刺して置いておきます。
やはり2日ほど必要です。ただ、この方法で復活させることができるのは、「水に入っていた部分+その先1センチほど」でしかありません。
それ以外の部分はフニャフニャのままです。
そのため、「ゴボウ全体を水に入れて復活させる」ことをおすすめします。「切り口だけ入れる」ことと手間はほとんど変わりませんから、その方がお得です。
- 水につけることで栄養価は下がる
ゴボウを水に入れておくことで食感を戻すことは可能ですが、水溶性の栄養素が流れてしまいますから栄養価は落ちます。
具体的にはカリウムや食物繊維などが流れ出ることになります。
栄養価をできるだけ保つためには、水分が抜けないように適切なやり方でゴボウを保存する必要があります。
- ゴボウの適切な保存方法
繰り返しになりますがゴボウは乾燥に弱いです。乾燥させてしまえば水分が抜けてスカスカになったり、フニャフニャになったりして明らかに味と食感が落ちます。
また、ジメジメした環境で保存するとカビが発生してしまうかもしれませんから、「乾燥から保護しつつ、通気性をキープする」ことが大事です。
それからゴボウは暑さへの抵抗力も低く、0℃ほどで保存するのがベストとされています。
これらのことを踏まえてゴボウを保存する方法をまとめます。
- 泥つきでの保存
泥つきの状態で新聞紙に丸ごと包み、ダンボールなどに立てて暗くて涼しい場所で保存します。
新聞紙によって乾燥を防ぐことができますし、湿気を吸収してくれますからカビの発生などのリスクを下げることも可能です。
この方法によって夏は2週間、冬なら1か月程度保存できます。
また、泥つきのままキッチンペーパーなどに包んで乾燥を防ぎつつ、冷蔵庫に入れて保存することもできます。
- 土に埋めての保存
ゴボウが入る程度に土を掘って、ゴボウを横向きに置いて土をかぶせます。これによりさらに長く保存できます。
できれば縦に掘りたいところですが、深く掘るには労力が必要ですから横向きにしておくのが普通です。
土の水分が多かったり、逆にカラカラだったりするとゴボウが傷みやすくなりますから気を付けてください。
そのため夏場の保存方法としてはあまり好ましくありません。ですが冬場であれば2か月程度保存できます。
ただ、わざわざ土を掘る手間がかかりますし、それでいて何か月も保存できるわけではありません。
どれだけ長くもっても3か月ほどでしょう。そのため大変さの割には、見返りの少ない保存方法と言えます。
- 冷蔵庫での保存
適切な方法でゴボウを冷蔵庫に入れれば、2か月ほどもたせることができます。
ただ、ゴボウを洗ってから保存する場合、冷蔵庫に入れても1週間ほどしかもたないので気を付けてください。
洗ったゴボウは冷蔵庫に入る長さにカットして、ポリ袋に入れて立てて保存します。
- 冷凍庫での保存
泥つきでないゴボウは、冷凍することで長く保存可能ですからおすすめです。
ゴボウを冷凍することで柔らかくなり味がしみやすくなりますし、泥臭さも抜けます。また、変色しにくくなるというメリットもあります。
- 長めにカットして冷凍
ゴボウを長めにカットして生のまま冷凍することも可能です。金属製のトレイの上に置いて冷凍すると短時間で凍るため、食感を保ちやすいです。
泥を丁寧に洗い落とし、キッチンペーパーなどで水分を拭いてから、ジップロックなどに入れて冷凍庫に置きます。
水に1分程度つけるだけでカットしやすくなりますが、水に入れる時間が長いと栄養素の一部が流れ出てしまいますから気を付けてください。
- ささがきを冷凍
ささがきや乱切りなど、好きなようにカットしてから下茹でをして、冷めてからキッチンペーパーなどで水分を拭き、ジップロックなどに入れて冷凍庫に入れます。少し大変ですが、冷凍する前に下茹でをしておくと、風味や食感を保ちやすくなります。
- きんぴらを冷凍
きんぴらを冷ましてから、ラップなどを使って小分けして冷凍するのもいいでしょう。食べる前日に冷蔵庫に移しておく、レンジで少し加熱する、常温に1~2時間置く、などの方法によって美味しく解凍することができます。
これら以外にも、レンジで水分を飛ばしてから乾燥保存したり、天日干しをしたり、オイルや味噌につけたりして保存することができます。
フニャフニャ柔らかくなったゴボウのおすすめ調理方法
フニャフニャになったゴボウは食感がよくないですから、サラダに混ぜてもあまり合いません。そのためきちんと加熱調理をすることをおすすめします。
- 汁物
スープや味噌汁などの汁物に入れれば、ゴボウのフニャフニャの食感は気になりません。
汁物の場合、水溶性の栄養分も逃さず摂取することができますからおすすめです。
また、ゴボウをミキサーにかけてポタージュにするのもいいでしょう。
- 炒める
ニンジンなどと合わせて炒めて、きんぴらゴボウなどにするのもいいでしょう。
ゴボウがフニャフニャになっていれば、お年を召した方やお子さんでも食べやすいですから、むしろメリットになるかもしれません。
ただ、フニャフニャになったゴボウは風味が弱くなっている可能性が高いですから、トウガラシなどで味付けするといいでしょう。
- 煮る
フニャフニャになったゴボウは、味がしみやすいですから、煮物にするのもいいでしょう。調味料を使えば、風味が悪くなっていても気になりません。
フニャフニャ柔らかくなったゴボウ問題まとめ
繰り返しになりますがわざわざ土を掘ってゴボウを保存するのはかなり大変ですし、それでいて極端に長期間保存できるわけではありません。
ただ、もともと土仕事が好きな方であれば楽しめるかもしれません。
また、少量を数日保存したいだけであれば、冷蔵庫に入れておくのが楽だと思います。
このようにライフスタイルや都合に合わせて、適切にゴボウを保存しましょう。