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通勤定期は買わない方が得?月13日の壁を超える「都度払い+ポイント還元」の最強メソッド

👤 著者プロフィール
通勤ハック・コンサルタント ケンジ(ファイナンシャルプランナー / 元鉄道会社社員)
「定期券=思考停止」と断じ、データに基づいた損得勘定とリスク管理を指南する頼れる先輩。元鉄道会社社員としての知見を活かし、交通費の最適化や鉄道ポイント活用術、サラリーマンの家計改善を提案している。

定期券の更新時期が来るたびに、数万円が飛んでいく通帳を見てため息をついていませんか?
「最近は週の半分も出社していないのに、これって本当に得なのかな……」

そのモヤモヤ、正解です。
元鉄道員の私から言わせれば、週3日出社で定期を買うのは、鉄道会社への「寄付」と同じです。

テレワークが普及した今、「とりあえず6ヶ月定期」という常識は過去のものになりました。
この記事では、週3日出社(月13日)のあなたが定期券を解約すべき理由を数字で証明し、さらに「都度払い」でも損をしないための最強のポイント活用術を伝授します。


【衝撃】6ヶ月定期の損益分岐点は「月18日」。週3出社では絶対に元が取れない

まずは、残酷な現実を数字で見てみましょう。
多くの人が「割引率が高いから」と選ぶ6ヶ月定期ですが、実際に元を取るには月に何日乗ればいいのでしょうか?

JR東日本(電車特定区間)の運賃を例に、損益分岐点を計算しました。

📊定期券損益分岐点早見表(JR東日本・電車特定区間)

定期券の種類損益分岐点(往復日数/月)判定(週3日出社の場合)
1ヶ月定期約20日大赤字
3ヶ月定期約19日大赤字
6ヶ月定期約18日赤字

いかがでしょうか。最も割引率の高い6ヶ月定期でさえ、月に18日(週4.5日)以上出社しないと元が取れない設定になっています。
週3日出社ということは、月に換算すると約12〜13日。
つまり、定期券を買った時点で、毎月5日分以上の運賃をドブに捨てている計算になります。

「雨の日は乗るかも」「休日も使うかも」という甘い期待は捨ててください。週3日勤務のライフスタイルにおいて、定期券は圧倒的に不利な金融商品なのです。


定期の代わりに何を使う?「リピートポイント」で実質10%還元を狙え

「でも、都度払いは定価だから損した気分になる……」
そう思うあなたにこそ知ってほしいのが、現代版の回数券とも言える「ポイントサービス」です。

鉄道各社は今、定期券以外の利用客を囲い込むために、強力なポイント還元制度を用意しています。

JR東日本「JRE POINT」

モバイルSuicaをJRE POINTに登録し、同一運賃区間を月10回以上利用すると、運賃1回分相当のポイントが還元されます(リピートポイントサービス)。
さらに月11回以上乗れば、還元率は10%を超えます。週3日出社なら月26回乗るので、確実に還元対象です。

東京メトロ「メトポ」

「メトポ」に登録したPASMOで乗車すると、平日日中の利用や土休日の利用でポイントが貯まります。さらにランク制度により、利用回数に応じてボーナスポイントも付与されます。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 今すぐモバイルSuicaアプリを開き、JRE POINTとの連携を完了させてください。

なぜなら、この点は多くの人が見落としがちで、「登録が必要」というひと手間を惜しんで、毎月数百円〜数千円のポイントを取り逃がしているからです。一度設定してしまえば、あとは普通に乗るだけで勝手にポイントが貯まります。これを使わない手はありません。


【シミュレーション】定期 vs 都度払い。半年で「3万円」の差が出る現実

では、実際にどれくらいの金額差が出るのか、シミュレーションしてみましょう。

【モデルケース】

  • 区間:片道500円(往復1,000円)
  • 出社:月13日(往復26回乗車)
  • 期間:6ヶ月

半年で3万円。年間で6万円です。
定期券という「思考停止」をやめるだけで、ちょっと良いオフィスチェアが買える金額が浮くのです。
これでもまだ、定期券を更新しますか?


絶対にやってはいけない「定期代をもらって都度払い」。会社への申請は必須

ここで一つ、非常に重要な注意点があります。
「会社から定期代をもらっているのに、定期を買わずに都度払いで済ませ、差額を懐に入れる」
これは絶対にやってはいけません。

多くの企業の就業規則では、通勤手当は「通勤にかかる実費」または「定期代相当額」として支給されます。虚偽の申請をして差額を着服する行為は、「横領」や「詐欺」とみなされ、懲戒処分の対象になるリスクがあります。

推奨アクション:正直に「実費精算」へ変更申請する

面倒でも、会社に「出社日数が減ったので、実費精算に切り替えたい」と申請してください。
実はこれには、あなたにとっても隠れたメリットがあります。

通勤手当は「標準報酬月額」の算定基礎に含まれます。交通費が減ることで標準報酬月額の等級が下がれば、社会保険料(健康保険・厚生年金)が安くなり、結果的に手取りが増える可能性があるのです。
リスクを冒して小銭を稼ぐより、正規の手続きで堂々と手取りを増やす方が、よほど賢い選択です。


定期券という「固定観念」を捨てよう。身軽な働き方が、財布も心も軽くする

「通勤=定期券」という常識は、毎日出社していた時代の遺物です。
働き方が自由になった今、通勤手段も自由に選ぶべきです。

定期券を持たないことは、不安ではありません。
それは、無駄なコストを削ぎ落とし、自分のライフスタイルに合わせて最適化した証です。

面倒なのは最初の設定と申請だけ。
さあ、今すぐJRE POINTに登録し、賢い通勤ライフを始めましょう。

JRE POINTに登録する定期券の払い戻し額を計算する(JR東日本)


参考文献

-ビジネス, 役立つ雑学