SNSで見かけた、ネオンが煌めく「エモい」温泉街の写真。
「ここ、どこだろう?」と調べてみたら、長野県の戸倉上山田温泉。
でも、検索窓に「戸倉上山田温泉」と入れると、サジェストに現れるのは「やばい」「廃墟」「歓楽街」といった不穏な言葉たち。
「行ってみたいけど、治安が悪かったらどうしよう…」
「女子旅で行っても大丈夫かな?」
そんな風に、期待と不安の間で揺れていませんか?
安心してください。その「やばい」は、避けるべき危険信号ではありません。むしろ、ありきたりな観光地では味わえない、わざわざ体験しに行くべき「極上の魅力」なのです。
この記事では、レトロ温泉街を偏愛する温泉ソムリエの私が、戸倉上山田温泉の「怪しさ」の正体と、女子旅でも120%楽しめる攻略法を徹底解説します。
[著者情報]
この記事を書いた人:橘 薫
レトロ温泉街偏愛ライター / 温泉ソムリエ全国500箇所以上の温泉地を取材。「寂れた温泉街」の魅力を若者向けに発信するコラムが人気。「『やばい』は最高の褒め言葉」をモットーに、一歩踏み込んだ旅の楽しみ方を提案する。
なぜ「やばい」と言われるのか?昭和の歓楽街が残した「エモい」遺産
まず、なぜ戸倉上山田温泉は「やばい」と言われるのでしょうか? その理由は、この街が歩んできた独特の歴史にあります。
「信州の熱海」と呼ばれた熱狂の時代
明治時代に開湯したこの温泉地は、昭和期に「信州の熱海」と呼ばれるほどの巨大な歓楽街として栄えました。企業の慰安旅行や団体客で溢れ、夜通しネオンが輝く「不夜城」だったのです。
しかし、バブル崩壊とともに団体客は減少。その結果、当時の賑わいを伝えるスナックや射的場、そして一部の廃業したホテルが、そのままの姿で残ることになりました。
廃墟感すらも「エモい」
現代の感覚で見れば、確かに「廃墟」や「古びた看板」は異質に映るかもしれません。しかし、それは作られたテーマパークにはない、本物の昭和が冷凍保存された姿なのです。
色あせた看板、路地裏の赤提灯、そして静まり返った廃ホテルの佇まい。そのすべてが、かつての熱狂を物語る「生きた博物館」として、独特の退廃的な美しさを放っています。この「時が止まったような感覚」こそが、若者たちが「エモい」「やばい」と表現する魅力の正体です。

【泉質検証】化粧水いらずは本当か?温泉ソムリエが唸る「美肌の湯」の正体
「雰囲気がエモいだけじゃないの?」と思ったあなた。とんでもない!
戸倉上山田温泉のもう一つの「やばい」は、その泉質の実力です。
温泉ソムリエも認める「ダブル美肌効果」
ここのお湯は、「アルカリ性単純硫黄泉」。これは、美肌にとって最強の組み合わせと言われています。
- アルカリ性: 古い角質を溶かして落とす「クレンジング効果」。肌がツルツルになります。
- 硫黄成分: 毛細血管を拡張し、血行を促進する「デトックス効果」。メラニンの分解を助け、シミ予防にも期待できます。
つまり、「古い皮を剥いて、内側から輝かせる」というダブルの効果が期待できるのです。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 湯上がりは、慌てて化粧水を塗る必要がありません。
なぜなら、私自身が実際に浸かった翌朝、肌の吸い付きが全く違ったからです。硫黄の香りに包まれながら、とろりとしたお湯に身を委ねる時間は、まさに至福。お湯の色が日によって透明から白濁、エメラルドグリーンへと変化するのも、源泉掛け流しならではの「生きている温泉」の証です。
女子旅でも安心!初心者向け「昭和レトロ夜遊び」完全攻略ルート
「でも、夜の歓楽街って何をして遊べばいいの?」
そんなあなたのために、女子旅でも安心して楽しめる、鉄板の夜遊びルートを提案します。
STEP 1: 浴衣で「射的」に挑戦
まずは、温泉街の定番「射的」へ。戸倉上山田温泉には、昔ながらの射的場が現役で営業しています。浴衣姿でコルク銃を構える姿は、間違いなく写真映えします。お店のおばちゃんとの会話も楽しみの一つです。
STEP 2: 勇気を出して「スナック」の扉を開ける
「スナックなんて入ったことない…」という人も大丈夫。この街には、観光客や一見さんを歓迎してくれるお店がたくさんあります。
おすすめは、宿が提供している「スナック体験プラン」を利用すること。これなら料金も明朗で、初心者でも安心して「ママ」との会話やカラオケを楽しめます。昭和歌謡を歌えば、盛り上がること間違いなし!
STEP 3: 夜風に当たりながら「足湯」で語り合う
遊び疲れたら、「カラコロの足湯」へ。夜も利用できる足湯で、火照った体を冷ましながら、旅の思い出を語り合いましょう。静かな夜の温泉街の雰囲気もまた、格別です。
治安は大丈夫?「怪しい」の先にある、地元の人々の温かさ
最後に、一番気になる「治安」について。
結論から言えば、女性グループだけで歩いても全く問題ありません。
確かにスナック街はネオンが輝いていますが、強引な客引きなどは厳しく規制されています。千曲市観光協会や旅館組合も、健全な観光地づくりに力を入れており、街全体で旅行者を歓迎するムードがあります。
「怪しい」と感じるのは、最初の見た目だけ。一歩お店に入れば、そこには昭和の人情味あふれる、温かいおもてなしが待っています。
まとめ:その「やばい」体験は、一生モノの旅の記憶になる
戸倉上山田温泉の「やばい」。
それは、かつての熱狂が残した「ディープな歴史」と、驚くほど良質な「美肌の湯」への賛辞でした。
綺麗に整備されたリゾート地では決して味わえない、心の奥がざわつくような「本物の旅」がここにあります。
- 昭和レトロなネオン街で、エモい写真を撮る。
- とろとろの硫黄泉で、肌を生まれ変わらせる。
- スナックでママと乾杯し、昭和の夜に酔いしれる。
勇気を出して踏み込めば、きっとあなたもこの街の「沼」にハマるはず。
さあ、カメラと好奇心を持って、昭和の迷宮へ迷い込みに行きませんか?