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新生児が口を開けて寝るのは異常?専門医が教える「安心・受診」の1分判別ガイド

深夜2時、授乳を終えてふと隣を見ると、生後2ヶ月の息子が口をポカーンと開けて寝ている……。その可愛らしい寝顔に癒やされる反面、ふと頭をよぎった「口呼吸は万病の元」「将来の歯並びが悪くなる」というネットの知識。

「これって放っておいていいの?」「もしかしてどこか苦しいの?」と不安になり、暗い部屋でスマホを握りしめている陽子さんのようなママは少なくありません。

結論からお伝えすると、新生児が口を開けて寝る原因の多くは、赤ちゃんの体の未熟さによる「生理的なもの」であり、緊急性は低いことがほとんどです。

この記事では、小児科専門医の視点から、なぜ赤ちゃんが口を開けてしまうのかという医学的理由と、今すぐ「安心」か「受診」かを判断できる1分フローチャートを解説します。読み終える頃には、不安が解消され、穏やかな気持ちで赤ちゃんの寝顔を見守れるようになりますよ。


[著者・監修者情報]

著者:岡田 智也(おかだ ともや)
小児科専門医 / 日本小児歯科学会会員。臨床経験15年。のべ2万人以上の乳幼児を診察し、現在は自治体の乳幼児健診アドバイザーも務める。「深夜の不安に寄り添う医療」をモットーに、SNSやブログでエビデンスに基づいた育児情報を発信中。

監修:小児科専門医
本記事は、国立成育医療研究センターおよび日本小児歯科学会のガイドラインに基づき、現役の医師によって内容の正確性が確認されています。


なぜ赤ちゃんは口を開けてしまうのか?知っておきたい3つの生理的理由

深夜の静かな部屋で、赤ちゃんの小さな変化に気づいて不安になる……その気持ち、本当によくわかります。私も二人の子の親として、同じようにスマホを握りしめた夜がありました。

実は、赤ちゃんの「ポカーン」には、この時期特有のちゃんとした理由があるんです。

まず知っていただきたいのが、「鼻腔狭窄(びくうきょうさく)」という言葉です。赤ちゃんの鼻の通り道は、大人が想像するよりもずっと狭く、わずかな鼻水や湿度の変化ですぐに塞がってしまいます。赤ちゃんは本来「鼻呼吸」が基本ですが、鼻が少しでも詰まると、足りない空気を補うために自然と口が開いてしまうのです。これが生理的口呼吸の正体です。

また、新生児は口を閉じるための筋肉である「口輪筋(こうりんきん)」がまだ未発達です。寝ている時に口が開いているのは、全身の力が抜けてリラックスしている証拠でもあります。

つまり、鼻腔狭窄という構造上の理由と、筋肉の未熟さが重なることで、一時的に口が開いてしまうのは、成長過程の「よくあること」なのです。


【1分判別】様子見でOK?それとも受診?安心フローチャート

「理屈はわかったけれど、うちの子の状態が本当に大丈夫か知りたい」という陽子さんのために、専門医の視点で作った判別チャートを用意しました。

ポイントは「音」と「飲み」です。

いびきや陥没呼吸は、アデノイド肥大などの疾患が隠れているサイン(指標関係)である可能性があります。もしこれらに該当する場合は、早めに専門医に相談してください。逆に、呼吸音が静かで、授乳もスムーズであれば、今のところ心配はいりません。


将来の歯並びや顔立ちへの影響は?「お口育て」の正しい始め方

「口呼吸を続けると出っ歯になる」「アデノイド顔貌(がんぼう)になる」という情報は、歯科医学的にも根拠があることです。日本小児歯科学会の知見によれば、慢性的な口呼吸は上顎の発達を妨げ、将来の不正咬合(歯並びの乱れ)のリスクを高めます。

しかし、焦る必要はありません。本格的な対策が必要になるのは、離乳食が始まり、お口の機能がダイナミックに変化する生後5〜6ヶ月以降です。

今の時期(新生児期)に最も大切なのは、無理に口を閉じさせることではなく、「鼻呼吸しやすい環境」を整えてあげることです。


📊 「今」と「これから」のケア優先順位

時期優先すべきケア目的
今(新生児期)鼻掃除・加湿・授乳鼻の通り道を確保し、吸う力を育てる
これから(離乳食期〜)正しい姿勢での食事・手づかみ食べ口輪筋を鍛え、自然に口を閉じる力を養う

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 新生児のうちは、無理に口を閉じさせようとして赤ちゃんの睡眠を妨げないでください。

なぜなら、この点は多くの人が見落としがちですが、無理な封鎖は赤ちゃんにストレスを与え、かえって眠りを浅くしてしまうからです。今の「ポカーン」は、将来の歯並びを決定づけるものではありません。まずは鼻の通りを良くしてあげるだけで、十分な「お口育て」の第一歩になります。


FAQ:寝ている時に口を閉じるべき?鼻掃除のコツは?

Q:寝ている時に、そっと指で口を閉じてあげたほうがいいですか?
A:無理に閉じさせなくて大丈夫です。 鼻が詰まっている場合、口を閉じると呼吸ができなくなってしまいます。まずは鼻がフガフガ言っていないかを確認し、環境を整えてあげましょう。

Q:鼻掃除はどの程度やればいいですか?鼻吸い器は使ってもいい?
A:鼻の入り口に見える鼻水は、市販の鼻吸い器で優しく吸ってあげてください。ただし、奥まで無理にノズルを入れるのは粘膜を傷つけるので厳禁です。お風呂上がりなど、鼻水がふやけている時が狙い目です。

Q:部屋の乾燥も関係ありますか?
A:大いに関係あります!湿度が低いと鼻の粘膜が腫れ、鼻詰まりの原因になります。湿度50〜60%を目安に加湿器を活用してください。これだけで口が閉じる子も多いですよ。


まとめ:赤ちゃんの寝顔は、成長の証。自信を持って見守ってあげてください

深夜の検索、本当にお疲れ様でした。
陽子さんが感じた不安は、それだけ赤ちゃんを大切に想っている証拠です。

  1. 新生児の口開き寝の多くは、鼻の狭さや筋肉の未熟さによる生理現象。
  2. いびき、陥没呼吸、飲みが悪いなどの「レッドフラッグ」がなければ様子見でOK。
  3. 将来の歯並びへの対策は、離乳食が始まってからで十分間に合う。

医学的なチェックは完了しました。今夜はスマホを置いて、赤ちゃんの隣でゆっくり体を休めてくださいね。ママが笑顔でいることが、赤ちゃんにとっても一番の安心材料になります。

もし明日になっても不安が消えない時は、このチェックリストの結果を持って、かかりつけの小児科で「安心をもらいに」行ってください。私たちはいつでも、あなたと赤ちゃんの味方です。


[参考文献リスト]

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