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インスタで相手の位置情報は特定できる?「見る方法」の嘘と推しの聖地を探す安全な裏技

「推しが投稿していたあのカフェ、すごく素敵! どこにあるんだろう?」
「パートナーからの連絡が遅いけど、今どこにいるのかな…」

Instagramを見ていると、投稿された写真の場所や、相手の現在の居場所を知りたくなる瞬間ってありますよね。その気持ち、痛いほどよく分かります。

でも、最初にプロとしてハッキリ言わせてください。
「相手にバレずに、リアルタイムで居場所を特定できる魔法のようなアプリ」は、この世に存在しません。

もしネット上でそんなツールを見つけたとしたら、それはあなたを助けるものではなく、あなたの個人情報を盗むための罠です。
今回は、SNSセキュリティアドバイザーの視点から、巷に溢れる「見る方法」の危険な嘘を暴きつつ、公式機能と「Googleレンズ」を使って、推しの聖地を"自力で"安全に見つけるテクニックを伝授します。


この記事の著者

神田 ミナミ(かんだ みなみ)

SNSセキュリティアドバイザー・推し活ライター

大手セキュリティ企業での広報経験を経て独立。「知りたい気持ちは痛いほどわかる」と共感しつつ、危険な監視アプリには絶対に進ませない、頼れる姉御肌のアドバイザーとして活動中。


「相手の居場所がわかるアプリ」の正体と危険性

「インスタ 位置情報 特定」などで検索すると、「相手のIDを入れるだけで現在地がわかる!」と謳う海外製アプリやサイトが出てくることがあります。
結論から言うと、これらは99%が詐欺(フィッシング)か、マルウェア(ウイルス)への入り口です。

なぜ「特定できない」と断言できるのか。それには技術的な理由があります。

私たちがスマホで写真を撮ると、その画像データには「EXIF(イグジフ)情報」と呼ばれる撮影日時や位置情報が記録されます。
しかし、InstagramはこのEXIF情報を、投稿時にサーバー側で自動的に削除する仕様になっています。
つまり、あなたがインスタで見ている画像は、位置データがきれいに洗い流された状態なのです。

したがって、どんなに高機能な解析ツールを使ったとしても、Instagram上の画像データから位置情報を抜き出すことは、技術的に不可能です。

💡 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 「相手のスマホにアプリを入れれば見れる」という誘い文句には、絶対に乗らないでください。

なぜなら、この点は多くの人が見落としがちで、それは「ストーカーウェア」と呼ばれる悪質な監視アプリであり、使用すること自体が不正指令電磁的記録供用罪などの犯罪に問われる可能性があるからです。また、そういったアプリを提供しているサイト自体が、あなたの情報を盗むフィッシング詐欺の温床になっているケースが非常に多いのです。この知見が、あなたの安全を守る助けになれば幸いです。

推しの聖地はこう探す!「Googleレンズ×地図検索」特定テクニック

「じゃあ、推しが行ったあのカフェを見つけるのは無理なの?」
いいえ、諦めるのはまだ早いです。

データの裏抜きはできませんが、写真に写っている「景色」から場所を割り出すことは可能です。これは専門用語で「OSINT(オシント:公開情報調査)」と呼ばれる手法ですが、実は誰でも使える無料ツールで実践できます。

最強の武器は、「Googleレンズ」です。
Googleレンズは、画像をAIが解析して、似ている画像や情報を検索してくれるツールですが、これをOSINTの手段として使うことで、驚くほど簡単に場所を特定できることがあります。

具体的な手順をご紹介しましょう。

もしGoogleレンズで一発特定できなくても、諦めないでください。
写真の隅に写り込んでいる「電柱の住所表示」「マンホールの柄」「窓の外に見える看板の一部」などをヒントに、Googleマップでエリアを絞り込んでいくのも、推し活の醍醐味です。

新機能「Friend Map」で位置バレする?仕様と設定を徹底解説

最近、「インスタに位置情報共有機能ができるらしい」という噂を聞いたことはありませんか?
これは「Friend Map(フレンドマップ)」と呼ばれる新機能で、一部の国やユーザーでテストが行われています(2025年現在)。

「Snapchat(スナップチャット)」のマップ機能に似ており、地図上で友達の今いる場所がリアルタイムでわかる機能です。
これを聞くと、「勝手に自分の居場所がバレるんじゃ…」と不安になる方もいるかもしれません。また逆に、「これを使えば相手の居場所がわかる!」と期待する方もいるでしょう。

しかし、安心してください(そして、悪用しようとした方は残念でした)。
Friend Mapは、勝手に位置情報が公開される機能ではありません。

この機能の仕様を整理しました。



👇 比較表: 新機能「Friend Map」と従来の位置情報タグの違い

機能Friend Map (新機能)位置情報タグ (従来)
共有される情報リアルタイムの現在地投稿した写真の撮影場所
共有の条件相互フォロー かつ 承認制公開アカウントなら誰でも見れる
公開範囲「親しい友達」や「許可した人」のみ投稿を見た全員
隠す機能ゴーストモード(位置隠し)ありタグ付けしなければバレない

このように、Friend Mapは「位置情報共有」を許可した、信頼できる相手(相互フォロー)との間でのみ機能します。
一方的に相手を監視するためのツールではありませんし、デフォルト設定ではオフになっているため、知らない間に全世界に居場所が公開されることもありません。

インスタ位置情報のQ&A:バグ?設定?困った時の対処法

最後に、位置情報に関してよくあるトラブルと対処法をまとめました。

Q. ストーリーズや投稿で位置情報が出てこない・追加できない時は?

A. スマホ本体の位置情報サービス設定を確認しましょう。
Instagramアプリに対して、スマホの位置情報利用を「許可しない」に設定していると、現在地周辺のスポットが出てきません。
iPhoneなら「設定 > Instagram > 位置情報」、Androidなら「設定 > アプリ > Instagram > 権限」から、「アプリの使用中のみ許可」になっているか確認してください。

Q. 過去の自分の投稿を地図上で振り返りたいです。

A. プロフィールの地図アイコンを活用しましょう。
自分のプロフィール画面にある「地図アイコン(マップマーク)」をタップすると、過去に位置情報を付けて投稿した写真が、世界地図上にマッピングされて表示されます。
これは自分だけの思い出アルバムとしても優秀ですし、公開アカウントであれば、他のユーザーがあなたの投稿を地図から探すこともできます(これが「聖地巡礼」のヒントになることも!)。


まとめ:魔法の監視ツールは危険。推しの聖地は「観察眼」と「Googleレンズ」で探そう

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「知りたい」という気持ちは、時に私たちを危険な道へと誘います。

  1. 「相手の居場所がわかるアプリ」は存在しない。 あるのは詐欺とマルウェアだけ。
  2. 推しの聖地は「Googleレンズ」で探す。 これぞ安全で賢い推し活テクニック。
  3. 新機能「Friend Map」は怖くない。 相互承認制で、勝手にバレることはない。

この3つを覚えておけば、もう怪しい広告に惑わされることはありません。
正しい知識とちょっとしたテクニックで、安全に、そして楽しくインスタを活用してくださいね。

さあ、今すぐスマホの設定画面を開いて、不審なアプリと連携していないかチェックしてみましょう。それが、あなた自身を守る第一歩です。

参考文献

-役立つ雑学