ここでは白菜を冷凍するとまずくなる理由、白菜を美味しく冷凍保存する手順などについて解説します。
あわせて冷凍白菜の上手な使い方・レシピなども紹介していくので、白菜を食べ切るための参考にしていただければ幸いです。
白菜を冷凍するとまずくなるのはなぜ?
白菜を冷凍すると繊維が破壊されますから、シャキシャキした食感が損なわれてしまいます。
また、解凍時に白菜の成分が流れ出て、そのせいで特有のニオイがします。
そのため、食べること自体に問題はありませんが「冷凍白菜はまずい」などと言われているのです。
ですが正しい方法で冷凍、解凍すれば白菜をまずいと感じることなく美味しく食べることが可能です。
白菜をまずいと感じることなく美味しく冷凍保存する手順
- 食べやすいサイズに切る
- 水洗い
- 水を拭き取る
- ラップで密閉する
- 冷凍庫に入れる
キッチンペーパーなどで水分をきちんと拭き取り、密閉した状態で冷凍保存しましょう。
また、小さめに切っておくことで食感の低下を軽減できますし、冷凍庫特有のニオイもうつりにくくなります。また、食べやすい量に小分けしておくと調理時に使いやすくなります。
そして下茹でしてから冷凍保存すると、より美味しさを保ちやすくなります。
その場合の手順は以下の通りです。
- 白菜を切る前に1枚ずつ湯がく
- 水を切る
- 食べやすいサイズに切る
- 水洗い
- 水を拭き取る
- ジップロックなどに入れて密閉する
- 冷凍庫に入れる
ちなみに白菜をはじめとする葉物の野菜をそのまま冷凍すると、雑味が出やすくなります。ですが下茹でをすることでそれを防ぐことが可能です。
ですから、手間はかかりますが冷凍白菜の味にこだわりたいのであれば下茹ですることをおすすめします。
もう「まずい」と言わさない!冷凍白菜でおすすめの料理3選
冷凍して味や食感が落ちてしまった白菜でも美味しく食べることができる料理を3つ挙げていきます。基本的には少量ずつ使えるレシピや、味の濃いものがおすすめです。
1:漬物
白菜特有のニオイは「漬物のニオイ」に似ていますから、漬物にしてしまえば気にならなくなります。漬物の素やキムチの素を使うと簡単です。食べるときに柚子を散らすと高級感が出ます。
2:味噌汁や豚汁
味噌汁や豚汁の場合、白菜は数ある具材のうちの一つでしかありませんから、気にならないはずです。特に味噌汁を毎日飲む家庭の場合は、白菜をどんどん消費していけることでしょう。
3:鍋
漬物や味噌汁にする場合は白菜を細かく切るべきですが、鍋であればザク切りでOKのため簡単です。ポン酢などであっさり食べるのではなく、キムチ鍋のような味の濃い鍋に仕上げるのがおすすめです。味噌やショウガをたっぷり入れた鍋などもいいでしょう。
白菜の主な成分とは?
ここからは白菜の主成分のうち、特に身体にいいものについて解説していきます。
白菜を積極的に食べることで健康な状態を保つことができるかもしれません。
○食物繊維
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
水溶性食物繊維:水に溶けやすく、腸内細菌を殖やします
不溶性食物繊維:水に溶けず、消化されないまま腸まで届くため、腸を刺激して消化吸収をサポートしてくれます。
食物繊維には腸内のコンディションを安定させる働きがあり、下痢や便秘などを和らげてくれます。また、肌をキレイにしたり免疫力を高めたりする効果も期待できます。
○イソチオシアネート
白菜をはじめとするアブラナ科の野菜の特有のニオイの原因成分ですが、優れた解毒作用があり、特に発癌物質を無毒化する効果が高いと言われています。また、免疫力をアップさせて癌細胞の増殖を抑える力もあるとされています。
○アミノ酸
人体が合成できない(作り出せない)必須アミノ酸と、合成できる非必須アミノ酸があります(必須アミノ酸はもちろんですが、非必須アミノ酸も積極的に摂取するべきです)。白菜などから摂ったタンパク質は身体の中でアミノ酸へと分解されて、再合成されて組織になったり、身体の代謝エネルギーとして消費されたりします。
○カリウム
酵素反応の調整、筋肉機能や心臓機能の調整、神経刺激の伝達などの働きをします。必須ミネラルの一種であり、身体の中にある余計な塩分を追い出す効果が期待できます。
○ポリフェノール
優れた抗酸化効果があるため、身体の酸化を原因とする老化やそれに関連する疾患を予防したり、活性酸素を除去したりする働きが望めます。
○ビタミン
脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンがあります。
脂溶性ビタミン:油に溶けやすく、身体機能を整えてくれる
水溶性ビタミン:代謝に必要な酵素の活動を補ってくれる