ゴボウを冷凍するとまずい!とされていますが、その理由はどこにあるのでしょうか?
また、冷凍することで栄養価が下がり「まずい」と思うことはないのでしょうか?
ここでは冷凍ゴボウがまずくなる原因や、美味しく冷凍保存・解凍する手順などについてお伝えしていきます。
また、ゴボウの美味しいレシピも紹介していくのでぜひ最後までご覧ください。
冷凍ゴボウは本当にまずい?栄養価は下がる?
ゴボウを冷凍すると食感や風味が変化します。なぜなら、ゴボウには大量の水分が含まれているため、冷凍することで細胞や組織が壊れてしまうからです。
そのためエグみが出たり、食感が落ちたりする可能性が高いです。また、ゴボウには食物繊維も多く、冷凍の仕方次第では繊維の間の水分が凍り、繊維が硬化して筋っぽくなるケースもあります。
ただ、冷凍・解凍の仕方を間違えなければ、(全く変化しないということはありませんが)味や食感を保つことはできます。
冷凍ゴボウを使ったおすすめ料理はなにがある?
冷凍ゴボウを使ったおすすめのメニュー、おすすめできないメニューは以下の通りです。
【おすすめ料理】
- 煮物
- 汁物
- 炒め物
- 炊き込みご飯
- きんぴらゴボウ など
【おすすめできない料理】
- 和え物
- 生サラダ など
冷凍ゴボウを使ったおすすめ料理は、熱を加えて調理する炊き込みご飯、炒め物、汁物、煮物などです。
炒め物、つまりきんぴらなどにすると、解凍時に出る水分が適度に蒸発しますから食感がよくなります。
また、冷凍ゴボウからは旨味が出ますから、炊き込みご飯、煮物、汁物などの具材としてピッタリです。
さらに流れ出る栄養素もきちんと摂取できるというメリットもあります。
反対にサラダや和え物など、加熱せずにそのまま使うメニューにはおすすめしません。
ただし、「下茹で→冷凍」という手順を踏めば、解凍後も食感が変化しにくいため、和え物やサラダにも合います。
ごぼうを冷凍しても栄養価はほぼ変化しない
ゴボウを冷凍しても、栄養価はほとんど下がりません(もちろん上がることもありませんが)。
ゴボウには水溶性と不要性の食物繊維、カリウム、マグネシウムなどが多く入っています。そして冷凍してもミネラルや食物繊維は減らないのです。
ただし、冷凍前にゴボウを茹でたり水に入れたりすると、水溶性のビタミンなどが減るかもしれません。
ゴボウを美味しく冷凍保存、解凍する手順
続いてゴボウを美味しく冷凍保存・解凍する方法について解説していきます。冷凍する前に一工夫しましょう。
①下茹でもしくは炒めてから冷凍する
ゴボウは下茹で、または炒めてから冷凍すると美味しさを保ちやすくなります。
【下茹で→冷凍の場合】
- ゴボウの皮をむいて、調理しやすいサイズにカットする
- 水を入れたボウルにゴボウを5分程度入れる(アク取り)
- ゴボウを鍋で茹でる(火が通るまで)
- ザルなどにゴボウをあげて冷ます
- ゴボウを細かくカットした場合は、1食分ごとにラップに包み、ジップロックなどに入れて冷凍庫へ
- 乱切りなど大きめにカットしたなら、そのままジップロックに入れて冷凍庫へ
※できるだけジップロックの空気を抜きましょう。
【炒める→冷凍の場合】
- ゴボウを炒める
- 1食分ごとにラップに包み、ジップロックなどに入れて冷凍庫へ
これらの方法で冷凍すれば、20~30日ほど保存できます(とはいえできるだけ早めに食べ切ることをおすすめします)。
また、下茹でしてから冷凍すれば繊維が柔らかくなるため食感を保ちやすくなりますし、味が染みやすくなります。
ただ、ゴボウを長時間茹でたり水に入れたりすると風味が悪くなりますし、栄養素も出やすくなりますから、ササっと水から出しましょう。
さらに、ゴボウを下茹でしてから他の野菜や肉と一緒にジップロックに入れて、冷凍することもできます(下味冷凍)。
また、きんぴらゴボウのような状態にしてから冷凍することも可能です(この場合、炒めるときに水気を飛ばすのがポイントです)。
冷凍済のきんぴらゴボウを解凍する場合は、1食分につき1分ほど電子レンジで加熱します(500Wを想定しています。W数に応じて調整してください)。
また、下味冷凍した場合は、冷蔵庫で自然解凍してから炒めて調理しましょう。
②ゴボウを生で美味しく冷凍する方法
生で冷凍する場合はアク抜きが必要です。
- ゴボウの皮をむいて、調理しやすいサイズにカットする
- 水を入れたボウルにゴボウを5分程度入れる
- 水から出してキッチンペーパーなどで水気をしっかり拭く
- ゴボウを細かくカットした場合は、1食分ごとにラップに包み、ジップロックなどに入れて冷凍庫へ
- 乱切りなど大きめにカットしたなら、そのままジップロックに入れて冷凍庫へ
※ジップロックの空気をしっかり抜きましょう。
先ほど紹介した「下茹で→冷凍」の場合と手順はほぼ同じです(茹でないという違いがあるだけです)。
また、ゴボウの皮をむく前に土を落とすことが大事です。包丁の背、たわし、丸めたアルミホイルなどを使うと土を落としやすいといえます。
そしてゴボウを細かくカットした場合に、全てまとめてジップロックに入れて冷凍すると、ゴボウ同士がくっついて不便になりますから、1食分ごとにラップに包みましょう。
冷凍ゴボウは解凍しないのがポイント!
冷凍ゴボウを調理する際は、解凍しないのがポイントです(きんぴらゴボウについては解凍してください)。冷凍ゴボウを解凍(自然解凍も含む)すると色が変わってしまいますし、水分が出てきて食感が悪くなるかもしれません。
凍ったまま鍋に入れて加熱したり、フライパンで炒めたりすれば、食感と栄養素を保ったまま美味しく仕上げることができます。
適切に冷凍保存・解凍すればゴボウは冷凍しても、まずくならない!
ゴボウは食感と風味がよく、栄養価も高いですが、下処理が少し大変です。ですが冷凍しておけば、調理時に下処理を行わなくて済むため時短になります。
また、適切な方法で冷凍保存・解凍すれば味も食感も保つことができますから、ぜひ実践してみてください。