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【大学卒業式】親の服装!知性と品格をまとう、大人のセミフォーマル正解術

この記事を書いた専門家:桐島 薫(きりしま かおる)
フォーマルウェア専門スタイリスト / 元百貨店外商部
百貨店外商部で20年以上、VIP顧客の式典衣装を提案。現在は個人向けスタイリングを行い、延べ3,000人以上の「母の装い」をサポート。「お母様も主役の一人です。控えめでありながら、凛とした品格を感じさせる装いで、お子様の門出を祝いましょう」がモットー。

息子から届いた卒業式の案内。
嬉しいけれど、クローゼットを開けて「着ていく服がない」と焦っていませんか?

高校の卒業式とは違う、大学というアカデミックな場。そして50代という年齢。
何が正解なのか、迷ってしまいますよね。

大学卒業式の主役は、アカデミックガウンや袴をまとった学生たち。
母親は、その背景に溶け込むような「知的な準礼装」が正解です。

この記事では、フォーマル専門スタイリストの私が、50代の体型悩みを上品にカバーしつつ、大学の厳かな雰囲気にふさわしい装いを伝授します。


大学卒業式は「厳粛な場」。50代母親に求められるのは「華やかさ」より「知性」

まず、大学卒業式という場の性質を理解しましょう。
小中高の卒業式は「学校行事」ですが、大学の卒業式は「学位授与式」という儀式です。教授陣もアカデミックガウンを着用する、非常に厳粛な場なのです。

そのため、母親の服装に求められるのは、入学式のような「華やかさ」ではなく、「知性」と「品格」です。

色はネイビー、チャコールグレー、黒などのダークカラーを基調にしましょう。
地味になりすぎないよう、ツイードやシルク混など、素材の上質さで「格」を上げるのが、大人の女性の嗜みです。


お腹も膝も気にならない。体型悩みを解決する「ロングジャケット×ミモレ丈」の黄金比

「昔のスーツが入らない」「膝を出すのが恥ずかしい」
そんな50代特有の悩みには、「隠す」のではなく「きれいに見せる」アイテム選びが有効です。

体型を隠そうとしてダボダボの服を着るのはNG。かえって老けて見えてしまいます。
私がおすすめする最強の組み合わせは、「ロングジャケット」×「ミモレ丈スカート」です。

この組み合わせなら、気になる部分を自然にカバーしつつ、縦のラインが強調されてスタイルアップ効果も抜群です。
ワンピースとジャケットがセットになった「アンサンブル」も、コーディネートに迷わず便利ですよ。


手持ちの「ブラックフォーマル」を慶事用に変える、プロ直伝の小物テクニック

「わざわざ新調するのはちょっと…」という方は、手持ちのブラックフォーマル(喪服)を活用しましょう。
ただし、そのまま着ていくのは絶対にNG。「喪」のイメージを払拭し、「祝」の装いに変える工夫が必要です。

プロ直伝の「脱・喪服テクニック」をご紹介します。

特にコサージュは必須アイテム。顔周りを明るくし、お祝いの気持ちを表現する重要な役割を果たします。
これだけで、手持ちの喪服が立派な式典服に生まれ変わります。


【父親編】夫婦で並んでもチグハグにならない、バランスの良い装いとは?

ご夫婦で出席される場合、お父様の服装も気になりますよね。
父親の正解は、「ダークスーツ(ビジネススーツ)」です。

礼服(ダブルのスーツ)を着る方もいらっしゃいますが、大学の卒業式では少し重たく、親族席のように見えてしまうことも。
普段お使いのダークネイビーやチャコールグレーのスーツで十分です。

その代わり、ネクタイで華やかさを出しましょう。
白は先生や来賓のイメージが強いので、シルバーグレー淡いブルー織り柄のあるものを選ぶと、お母様の装いともバランスが良く、若々しく見えますよ。


母としての「卒業式」。胸を張って、息子の門出を見届けましょう

落ち着いた色味、体型をきれいに見せるシルエット、そして品格ある小物使い。
これで準備は完璧です。

大学の卒業式は、お子様にとっても、そしてお母様にとっても、子育てのひとつの「卒業式」です。
素敵な装いで、立派に成長した息子さんの姿を、しっかりと目に焼き付けてきてください。
あなたのその装いは、息子さんへの最大のエールになるはずです。

まずはクローゼットのスーツに袖を通してみましょう。サイズ感や丈感を確認し、必要なら小物を買い足す準備を始めませんか?

参考文献

-ファッション