👤 著者プロフィール
住宅診断士・タカシ(ホームインスペクター / 元リフォーム現場監督)
「新築信仰」に縛られず、中古住宅を賢く活用することを推奨する実務家。元現場監督としての経験を活かし、中古住宅の欠陥調査やリフォーム施工品質のチェックを行う。手放しで褒めるのではなく、「プロとしてここだけは見ておけ」と釘を刺す厳しさに定評がある。
ポストに入っていた「月々5万円〜」というカチタスのチラシ。
「これなら今の家賃と同じくらいでマイホームが持てる!」と胸を躍らせたのも束の間、奥さんからこんな一言を言われて困っていませんか?
「こんなに安いの、絶対怪しいよ。欠陥住宅なんじゃないの?」
その気持ち、痛いほど分かります。住宅診断士として多くの現場を見てきた私から言わせてもらえば、カチタスは決して「怪しい」会社ではありません。 東証プライム上場企業であり、年間6,000戸以上を販売する業界の最大手です。
しかし、「新築と同じ品質」だと思って買うと、間違いなく失敗します。
カチタスの家は「100点満点」ではありません。ですが、リスクを正しく理解し、プロの視点でチェックすれば、これほど合理的な選択肢はありません。
この記事では、ネットの噂レベルではない、プロ視点での「構造的な安心材料」と「内見時のチェックリスト」を包み隠さずお伝えします。
なぜこんなに安い?「事故物件説」を否定するカチタスのビジネスモデル
まず、一番の不安である「安さの理由」について解説します。
ネット上では「事故物件だから安いのでは?」という噂を見かけますが、これは都市伝説です。もし事故物件であれば、宅地建物取引業法により告知義務がありますので、隠して売ることはできません。
では、なぜ周辺相場より圧倒的に安いのか?
答えは、「大量仕入れ」と「標準化」による徹底的なコストダウンにあります。

カチタスは、全国で年間6,000戸以上のリフォームを行っています。キッチンやトイレ、壁紙などの建材をメーカーから大量に一括購入することで、通常のリフォーム会社では不可能な価格で仕入れているのです。
つまり、安さの正体は「裏があるから」ではなく、「企業努力(ビジネスモデル)」の結果なのです。
「住んでから後悔」を防ぐ!内見時に絶対見るべき3つのチェックポイント
安さの理由は分かりましたが、やはり気になるのは「住み心地」ですよね。
特に、古い家をリフォームした物件で一番怖いのは「冬の寒さ」です。
見た目は新築のように綺麗でも、断熱材が入っていなければ冬は極寒です。
「リフォーム済みだから大丈夫」という思い込みは捨ててください。内見時には、必ず以下の3点をチェックしましょう。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 営業担当者に「床下の断熱材は入っていますか?」と必ず質問し、可能なら床下収納から覗いて確認してください。
なぜなら、この点は多くの人が見落としがちで、壁紙の綺麗さに気を取られて「見えない部分」の確認を怠ってしまうからです。特に築年数が古い物件は、元々断熱材が入っていないケースも多いです。カチタスのリフォームで断熱改修が行われているかどうか、これが冬の快適さを決定づけます。
個人売買にはない強み。「2年間の瑕疵保証」こそが最大の安心材料
「でも、やっぱり中古は不安……」
そう思う方にこそ知ってほしいのが、業者(カチタス)から買うことの最大のメリットである「保証」です。
もしあなたが、個人の売主から中古住宅を買ったとします。
引き渡しから半年後に雨漏りが見つかったらどうなるでしょうか?
個人間売買の場合、売主の責任期間は「引き渡しから3ヶ月」程度が一般的です。つまり、半年後の雨漏りは、全額あなたの自腹で修理しなければなりません。
しかし、カチタスの物件は違います。
1. 契約不適合責任(2年保証)
カチタスは宅地建物取引業者ですので、引き渡しから最低2年間は「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」を負う義務があります。
雨漏りや給排水管の故障、主要構造部の欠陥などが見つかった場合、2年間はカチタスの負担で修理してもらえます。
2. シロアリ防除(5年保証)
中古住宅の天敵であるシロアリ。カチタスでは全物件に防蟻処理を行い、5年間の保証を付けています。万が一シロアリ被害が発生しても、保証で対応してもらえるのは大きな安心材料です。
この「保証」こそが、個人間売買にはない、業者売主ならではの「安全装置」なのです。
【比較】「新築を無理して買う」vs「カチタスで余裕を持つ」
最後に、少し視点を変えてみましょう。
3,500万円の新築を無理して買って、月々のローン返済に追われる生活と、
1,500万円のカチタスを買って、月々の支払いを抑える生活。
仮に月々の支払いが5.5万円違うとします。年間で66万円、10年で660万円の差です。
この浮いたお金で、何ができるでしょうか?
- 家族で毎年海外旅行に行く
- 子供に好きな習い事をさせてあげる
- 美味しい外食を我慢せずに楽しむ
- 老後の資金として貯蓄する
家は「ゴール」ではありません。家族が幸せに暮らすための「器」です。
「新築の半額」は怪しくありません。それは、浮いた予算で家族の生活を豊かにする「賢い選択」なのです。
「100点満点の家」ではない。でも「家族を幸せにする家」にはなる
カチタスの家は、注文住宅のような自由度も、新築のような最新設備もないかもしれません。
しかし、そこには「雨風をしのげる安心」と「経済的な余裕」があります。
完璧を求めず、保証と価格のバランスで選ぶ。
それが、これからの時代に合った賢いマイホームの持ち方ではないでしょうか。
まずは公式サイトで、あなたの街の物件を探してみてください。そして気になったら、ぜひ現地に行ってみてください。「見るだけ」ならタダです。
あなたの厳しい目でチェックして、納得できる一軒を見つけてください。