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👤 著者プロフィール
ミーム解析班・班長(ネット文化研究家)
大手ニュースサイトで「ネット流行語」の解説コラムを連載中。難解なネット文化や海外ミームを、一般層向けに分かりやすく翻訳して伝えることに定評がある。「その画像、ギョッとしますよね」と共感しつつ、冷静に事実を解説する頼れるガイド役。
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SNSのタイムラインを眺めていたら、突然流れてきた衝撃的な画像。
茶色く濁ったお風呂に浸かる、恰幅の良い外国人男性。そして添えられた「スープおじさん」という謎の言葉。
「えっ、何これ? 料理動画? それとも事故?」
一瞬で目を奪われると同時に、得体の知れない不気味さを感じたのではないでしょうか。
安心してください。誰も怪我はしていませんし、事件でもありません。
ただ、ちょっと(かなり)お風呂掃除をサボってしまった、あるフランス人男性の日常が、海を越えて日本のネット界隈で大流行してしまっただけなのです。
今日は、この衝撃的なミームの正体と、「なぜスープなのか」という疑問を、怖くないように分かりやすく解説します。
「スープおじさん」とは何者か? その正体はフランスの配信者
まず、彼が何者なのかという疑問から解消しましょう。
「スープおじさん」と呼ばれているこの男性は、フランス在住の動画投稿者です。
彼はYouTubeなどの動画共有サイトで活動しており、主に自身の生活を配信していました。その内容は、散らかった部屋(いわゆる汚部屋)での生活や、奇声を発するパフォーマンスなど、かなり過激で独特なものでした。
決して架空のキャラクターや、合成画像で作られた存在ではありません。実在する人物が、自らの意思で配信していた動画の一部が切り抜かれ、日本で広まったのです。
現在はアカウントが削除されたり、転載動画が残っていたりと正確な活動状況は不明な点も多いですが、ネット上では一つの「キャラクター」として定着しています。
なぜ「スープ」なのか? 衝撃的な名前の由来
次に、最も気になる「スープ」という名前の由来です。
料理動画でもないのに、なぜそんな美味しそうな(?)名前がついたのでしょうか。
その理由は、あまりにも直球で、そして衝撃的です。
「彼が入っている風呂の水が汚すぎて、茶色く濁ったスープに見えるから」
これに尽きます。
動画内の彼は、長期間掃除をしていないと思われる浴槽に浸かっています。その水(お湯?)は、入浴剤を入れたわけでもないのに、泥水のように茶色く濁り、底が見えないほどです。
さらに、彼はその風呂に浸かりながら食事をすることもありました。
混沌とした汚部屋、濁った風呂、そして食事……。そのカオスな状況が、ネットユーザーに「闇鍋」や「濃厚なスープ」を連想させ、いつしか「スープおじさん」というあだ名で呼ばれるようになったのです。
つまり、「スープ」とは料理のことではなく、「汚れた風呂水」の比喩表現だったのです。
なぜ流行った? ネット民を惹きつけた「コラ素材」としての魅力
では、なぜこんな不衛生な画像が、日本のネット上で流行したのでしょうか?
単なる「グロ画像」として忌避されるだけでなく、ある種の「愛されキャラ(?)」として消費された背景には、ネット特有の心理があります。
1. ビジュアルのインパクト
肥満体型に無精髭、そして濁った風呂。この組み合わせが醸し出す「圧倒的な非日常感」は、一度見たら忘れられないインパクトがありました。
2. コラージュ素材としての優秀さ
彼の表情やポーズは、どこかコミカルで哀愁が漂っています。
これが日本のネット掲示板(ふたば☆ちゃんねる等)やSNSで、「アニメキャラと同じポーズをさせる」「綺麗な背景に合成する」といったコラージュ画像の素材として大人気になりました。
「汚いけど、なんか面白い」「怖いもの見たさで見てしまう」。
そんな人間の心理を刺激し、元の文脈(フランス人の生活配信)から離れて、日本独自のネットミームとして進化を遂げたのです。
【閲覧注意】元動画を見る前に知っておくべきこと
最後に、好奇心で「元動画を見てみたい」と思ったあなたへ、老婆心ながら忠告です。
元動画や関連画像は、かなり不衛生です。
「スープ」という言葉の響きとは裏腹に、生理的な嫌悪感を催すレベルの汚れや、理解不能な奇行が含まれています。ネット上では「検索してはいけない言葉」に近い扱いを受けることもあります。
- 食事中は絶対に見ないこと
- 耐性がない人は、文字情報だけで満足しておくこと
これらを強くおすすめします。「ネタ」として楽しむには、それなりの覚悟が必要です。
まとめ:謎は解けた。これであなたもネットの話題についていける
「スープおじさん」の正体はフランスの配信者で、「スープ」とは汚れた風呂の比喩でした。
一見すると不気味で意味不明な画像も、その背景を知れば「ああ、そういうことか」と冷静に見ることができますよね。
これであなたも、タイムラインに彼が現れても動じずに、「ああ、あれね」とスルーできるはずです。
ネットの世界は広くて深く、そして時々、想像の斜め上を行くミームが生まれます。
また次の「謎の流行」が生まれたら、解説でお会いしましょう。
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📚 参考文献リスト
- ニコニコ大百科「スープおじさん」 - ドワンゴ
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