朝起きてすぐに「仕事が嫌で行きたくない」と思い、涙が出て泣いてしまう。なんとか出勤の準備をしても、どんどん辛くなってきて涙があふれてくる……。このような状態になっている現代人は少なくありません。
もちろん誰でも「仕事が嫌で行きたくない」くらいのことは思うでしょうし、人によってはほぼ毎日のように「仕事に行きたくないなあ」と感じているかもしれません。ですが、それで涙が出てくるレベルとなると正常とはいいにくいです。
そこでここでは、仕事に行きたくないと朝起きて泣いてしまう原因、対応方法、体調面などについてお伝えしていきますからぜひ参考にしてください。
朝起きて泣くほど仕事に行きたくない状態は危険!!
仕事が嫌で行きたくないと泣くレベルであれば、それは危険な状態であると考えるべきです。「誰にでもこれくらいの苦しさはある」と捉えるのは間違っています(実際、本心では誰にでもあるとは思っていないはずです)。
あなたの涙は「もう限界」「助けて」「苦しい」というサインであり、見過ごしていいものではありません。
このような状態を無視して頑張り続けると心身ともにボロボロになりかねませんから、早めに原因をハッキリさせて、具体的に対応することをおすすめします。そうでないと適応障害や鬱病などに陥る可能性さえあります。
ここでポイントとなるのは悔んだり自分を責めたりせずに、冷静に自分の状態や状況を理解していくことです(そうすることで少しだけ気持ちが軽くなるかもしれません)。
仕事が嫌で行きたくない朝に泣く主な理由は3つ
それでは仕事が嫌で朝に泣いてしまう主な理由を3つ挙げていきます。もちろん泣いてしまう原因は人によりさまざまですが、おおよそこれら3つに分類されるはずです。
人間関係
「人間関係」は退職・転職の理由としても上位に入りやすいです。「人間関係は仕事と直接関係してはいないのだから我慢するべき」と感じるかもしれませんが、「身近な人と関わるのが苦しい」というのはかなり深刻な状態です。
また、パワハラやセクハラを受けている人もいるかもしれません(その場合は単に人間関係の問題として片付けず、しかるべき対応を取るべきです)。
仕事のミスやトラブル
社会人として仕事をする以上、ミスやトラブルはどうしても起きてしまいます。
そして実は仕事量が多い人ほど確率的にミスの量も多くなりやすいです(例:1個仕事する人より、1000個仕事する人の方がミスの量は増える)。
しかしそのようにいい意味で開き直ることができず、「全部自分のせいだ」「自分はいない方がいい」などと思ってしまう人もいます。
また、ミスはしないとしても、仕事上のトラブルがよく発生する環境だと、ずっとプレッシャーを感じ続けることになって神経をすり減らしていく可能性もあります。
勤め先の環境や待遇
責任の大きさや労働時間の割に給料が低い、達成できるはずのないノルマがあるなど、厳しい環境で働いている人も少なくありません。
そうなるとプライベートの時間も減るでしょうから人生が充実しませんし、休息も不十分になり、心身ともに疲弊していくことでしょう。
それでも気合いで頑張り続けると、どこかのタイミングでふと精神の糸が切れて泣き出してしまってもおかしくありません。
いろいろな理由が絡み合って泣く場合もあります
ここまで3つの理由を挙げてきましたが、もちろん複数の原因が絡み合って泣いてしまう場合もあります。そのため「どれか一つの決定的な理由がある」と思い込まないようにしましょう。一つひとつの問題は大きくなくても、重なれば多大なストレスになる可能性があります。
朝泣くほど仕事が嫌で行きたくないと思う前に自身の体調をチェックしましょう
「仕事は嫌だけれど泣くほどではない」という方も少なくないと思います。
ただ、そのまま無理をし続ければいずれ危険な状態に陥ってしまってもおかしくありません(そもそも「泣くかどうか」自体がそこまで重要というわけではありません)。
以下の項目を参考に、ご自身の体調をチェックしてみてください。
寝不足、入眠しにくい
寝不足や入眠しにくい状態が続いている場合、すでにあなたの心身は酷く疲弊しているかもしれません。睡眠関連の問題を抱えていると、仕事のパフォーマンスが下がりますし、プライベートでも失敗が増える可能性があります。
もちろん精神的に不安定になっていく恐れもあります。
身体の重さ、倦怠感
睡眠時間は確保できているのに身体が重い、倦怠感があるという場合は、精神的なストレスが強くなっていると捉えるべきです。精神の病気(鬱病など)が、疲労感やだるさなどの身体の症状として現れるケースは少なくありませんから、見過ごしていい状態とはいえません。
食欲低下、食べ過ぎる
精神的に不安定になっていると食欲が低下し、栄養不足になり、身体機能に悪影響が及ぶかもしれません。また、逆に食べ過ぎてしまうケースもあります(過食)。
モチベーションの著しい低下
仕事だけでなくプライベートにおいてもモチベーションが低下していて何もする気が起きない場合は、心身が疲れ切っていると考えるべきです。
特に、これまで楽しんでいた趣味に取り組みたくならない、趣味などが楽しくないというケースでは病院に行くことも検討しましょう。
泣くほど仕事が嫌である場合の対応方法
それでは泣くほど仕事が嫌である場合の主な対応方法を紹介していきます。もちろんまだ泣く段階ではない人もぜひ参考にしてください。
長期的に休む
長期休暇を取得して、しばらく仕事から離れ、一人の時間をゆったり過ごしてみましょう。
「どのように過ごすか」はあまり考えず、その日したいことをするのがおすすめです。食べたいものを食べたり、行きたい場所に行ったりしてみましょう。
カウンセリングに行く
心療内科や精神科でカウンセリングを受けるのもいいでしょう。特に身体に症状が出ているのであれば、鬱病や適応障害にならないように(もしくはエスカレートしないように)、具体的に対応することが重要となります。
家族や友人に相談する
病院に行くことに抵抗がある場合は家族や友人などの信頼できる人に相談することをおすすめします。医師やカウンセラーとは違った形であなたのことをよく理解している相手ですから、効果的なアドバイスをもらうことができるかもしれません。
また、相談することで気持ちや思考が整理されて、スッキリする可能性もあります。
ただし、家族や友人は、医師やカウンセラーとは異なりプロフェッショナルではありませんから、必ずしも有効な助言をしてくれるとは限りません。さらにあなたのことをよく知っているからこそ、踏み込んだアドバイスができない場合もあります。
・転職や異動
人間関係や労働環境が原因で辛いことになっている場合は、異動によって問題が解決するかもしれません。
人事担当者や上司に相談しつつ、異動できるのであれば検討しましょう。また、実際には異動しないとしても「異動しようと思えばできる」とわかるだけでも気持ちが軽くなるケースもあります。
そして「異動することが困難」「この会社自体に所属したくない」というのであれば、転職することも考えてみましょう。
「何が何でも一つの会社で……」という時代でもありませんから、気軽に転職を検討して構いません。
ただ、転職活動の仕方によってはブランクができるかもしれませんし、転職によって収入が大きく下がる場合もあります。その辺りのバランスを考えて転職活動を進めていきましょう。
転職、退職する場合の注意点!
それでは転職、退職する場合の主な注意点を挙げていきます。転職・退職の仕方によっては別のトラブルが起きる可能性もありますから気を付けてください。
無断退職はしない
いわゆる「バックレ」をするのは厳禁です。この際、「会社に迷惑がかかってしまう」ということは考えなくてもいいです。
しかし、バックレをすると「各種書類や保険関連などで面倒なことになりかねない」「退職後も会社からの連絡におびえ続けることになる」など、ご自身に直接関わるデメリットが大きくなりますから、必ず会社に連絡した上で辞めましょう。
自分の仕事を整理して引き継ぎやすくする
普通は上司などに退職の申し出をして、退職日が決まってから引き継ぎがスタートしますが、引き継ぎのための時間をあまり確保できない場合もあります。
そのためできる限り早めに自分の仕事を整理しておくことをおすすめします。
ただ、これについても「あなたが会社から解放されること」の方が大事ですから、最低限で構いません。
仕事にどうしても行きたくない!朝泣いてしまう原因と対応方法まとめ
ここまで朝起きて泣くほど仕事に行きたくない場合の原因や対応方法などについてお伝えしました。
「泣く」という表現を繰り返し使いましたが、実際に涙が出ているかどうかはそれほど重要ではありません。
「辛い状況にある」と感じるのであれば、今回の内容を参考にして、極限状態になる前に早めに動き出すことをおすすめします。